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子どもの発熱と解熱剤について

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【かわぐちこどもクリニック】愛知県豊橋市の小児科専門医のいる小児科・アレルギー科。予防接種、健診、栄養相談などに対応。

子どもの病気ワンポイントアドバイス

こどもの救急

子どもの発熱の特徴

熱が出てもあわてないで!

子どもはよく熱を出します。しかも熱は夕方や夜から上がってくる傾向があります。
でも、あわてないでください!
発熱のみで、すぐに救急外来を受診する必要はありません!!

熱は自分の体を守るための防御反応です。
体温が上がると・・・
体内にいるウイルスや細菌の活動が鈍くなります。
体内の免疫細胞の活動が高まってウイルスや細菌への攻撃力が高まります。

つまり、発熱とは・・・
ウイルスや細菌と闘うために、脳からの命令によって体温を上げているのです!


ということは・・・
解熱剤は、脳からの命令に逆らって闘いを休ませてしまうことになります!
解熱剤はむやみに使わないでください!!!

子どもと大人の違いは?

子どもは体温の調節機能が未熟です。
大人と違って簡単に高熱を出しますが、それによって病原菌を抑えて自分を守っています。
大人よりも体力が弱いので、熱の高さで勝負しています。
でも、大人のようには熱のつらさを感じません

高熱で頭がおかしくなるの??

高熱が出ても頭はおかしくなりません。
髄膜炎や脳炎も熱が原因ではありません。

解熱剤で病気が治るの??

もちろん治りません。
解熱剤は一時的に熱を下げるだけで、病気が改善するわけではありません。

熱が高いとけいれんする??

熱性けいれんは熱が急激に上がる時に起こります。
熱が上がりきってしまえば起こしにくくなります。
もちろん解熱剤で予防はできません
解熱剤で下げた熱が、再び急激に上がるときにけいれんを起こす危険性があります。

解熱剤の正しい使い方

解熱剤の正しい使い方は?

解熱剤を使わなくても病気は治ります。
しかし高熱でつらそうにしているときは、解熱剤を使って一時的に熱を下げれば楽になります。
解熱剤はむやみに使わず、お子さんの状態によって判断してください。

解熱剤を使うタイミングは、決して体温や時間で決めないでください。

子どもに安全な解熱剤の種類は?

アセトアミノフェンという成分が最も安全です。
商品名では下記のものがよく処方されます。

カロナール、コカール、ピリナジン、アニルーメ、カルジール、
アンヒバ、アルピニー、アフロギスなど
市販薬の小児用バファリン

子どもに安全な解熱剤の量は?

1回の使用量は体重1kgあたり10mg程度です。
たとえば体重10kgのお子さんの場合、1回の使用量は100mg程度です。
量をたくさん使えば熱はよく下がりますが、薬が切れればまたしっかり上がります。
下げた熱が急激に上がる時にけいれんを起こすこともあります。

坐薬を切って使う方法は量が不正確となるためおすすめできません。
1本よりやや少なめに使いたいときは「3分の2」程度を使っていただくことがあります。
「4分の3」といった細かい切り方は現実的ではありません。(うまく切れません)

子どもに使ってはいけない解熱剤は?

小児科医は「アセトアミノフェン」以外の成分はまず使いません。
また、解熱剤は屯用で使います。
「1日3回」といった定期的な使用は適しません

 

特に下記の成分は小児には適しません。
アスピリン(医療機関で処方するバファリン)
スルピリン(メチロンなどのピリン系)
メフェナム酸(ポンタールなど)
ジクロフェナクナトリウム(ボルタレンなど)
インドメタシン(インテバンなど、市販の鎮痛剤にも含まれる)

 

内科などで誤って処方されることが多い総合感冒薬(複合剤)

PL顆粒(トーワチーム顆粒、サラザック顆粒、ピーエイ錠など)
幼児用PL顆粒、LLシロップ

上記の薬剤はアスピリンの成分が含まれますので、小児には使いません。
アスピリンは15歳未満のインフルエンザ、水痘には使用禁止です。
幼児用PL顆粒、LLシロップは小児用ですが、小児科医は使いません。

発熱の対処法

次のような症状がみられたら要注意!

元気がなく、ぐったりしている
おしっこが出ない
活気がない
よく眠れず、うとうとしている
水分がとれない
生まれて初めてけいれんした
生後3か月未満での発熱

上記の症状がない場合は、緊急性がないため救急外来を受診する必要はありません
通常の診療時間内に小児科を受診してください。

詳しくはこのページ左にある「子どもの病気ワンポイントアドバイス」、「こどもの救急サイト」をご覧ください。

以下のサイトにも詳細情報があります。
愛知県小児科医会に接続して「小児科の上手なかかりかた」「小児の症状」をご覧ください。
↓↓↓
「愛知県小児科医会」のサイトにも詳細情報がありますのでご覧ください。

http://aichi-pediatric-ass.jp/
 

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